長期相続登記等未了土地解消作業により判明した法定相続人への通知について

更新日:2022年11月28日

 「所有者不明土地の利用の円滑化等に関する特別措置法(平成30年法律第49号」において、登記官が、所有権の登記名義人の死亡後長期間にわたり相続登記がされていない土地について、亡くなった方の法定相続人を探索した上で、職権で、長期間相続登記未了である旨等を登記に付記し、法定相続人等に登記手続を直接促すなどの不動産登記法の特例が設けられました。
 静岡地方法務局においてもこの特例に基づき、静岡県内の一部の土地について法定相続人を探索し、その任意の1名の方に、「長期間相続登記がされていないことの通知(お知らせ)」を送付しています。
 通知を受け取られた法定相続人におかれましては、この機会に相続登記の申請についてご検討いただきますようお願いします。
 なお、通知書に関する代表的な質問とその回答を以下に掲載していますので、ご覧ください。
 ご不明な点等は通知文書に記載している連絡先にお問い合わせください。
※通知文書には、何らかの費用等の振り込みを依頼するような記載は一切されていません。

よくある質問とその回答

Q1:法務局から「長期間相続登記等がされていないことの通知(お知らせ)」が届きましたが、これはどのような通知ですか?

 近年、土地の所有権の登記名義人(登記情報上の所有者)が亡くなられた後、その相続人に名義を変更するための相続登記の手続が長期間にわたって行われていないことから、所有者が不明となっている土地が増えてしまい、社会的な問題へと発展しています。
 このような土地を解消するため、全国の法務局では、法務局が管理する不動産登記情報から、長期間にわたって相続登記が行われていない土地を調査し、その土地の登記名義人の法定相続人を探索する作業(長期相続登記等未了土地解消作業)を実施しています。
 その結果、この作業により判明した法定相続人のうちの1名の方に対し、この機会に、相続の登記申請を行っていただくことをお願いするために通知書を発送しています。

Q2:この通知を受けた人が通知書に記載された不動産を相続するのですか?

 通知を受けた人がその土地の相続人として選ばれたわけでなく、あくまでも法定相続人のうち、任意の1名の方に通知していますので、不動産を相続する人を決める際には、法定相続人全員で決める必要があります。
 なお、通知書は、調査対象不動産の近郊に居住されている方、親族的に近い方など、登記名義人(所有者)を知っていると思われる方に、通知書を送付しています。

Q3:私の他に法定相続人がいるかはどのように確認するのですか?

 法務局では、通知書に記載された不動産の登記情報上の所有者について、相続関係を一覧形式で表示した「法定相続人情報」を作成し、保管しています。
 「法定相続人情報」は、全国の法務局で提供できますので、お近くの法務局にお問い合わせください。
 なお、「法定相続人情報」の提供を依頼するこができるのは、原則当該情報に記載がされている相続人の方のみとなります。

※法定相続人情報を出力した書面の提供に係る依頼書の様式はこちらです。

※法定相続人情報を出力した書面の提供に係る委任状の様式はこちらです。

Q4:相続登記はしなければならないのですか?

 現在のところ、相続登記は、法律上の義務ではありませんが、民法等の一部を改正する法律が令和3年4月21日に成立し、令和6年4月1日に施行されますので、法律上の義務とされることになります。
 概要については、法務省ホームページをご覧ください。

Q5:相続登記をしないとどうなりますか?

 相続登記をせずに長期間放置していると、様々な弊害が生じてきます。
 具体的には、次のようなものが挙げられます。

・相続登記を行わず放置している間に、新たな相続が発生すると、法定相続人がさらに増えて権利関係が複雑になるほか、法定相続人の探索に時間が掛かったり、相続登記を行うための費用が高額となるおそれがあります。
・権利関係が確定していないため、売買等の不動産の処分に時間が掛かったり、担保の設定ができない場合があります。
・地震などの災害時の緊急を要する対応やその後の復旧作業に時間を要するおそれがあります。

 一方で、相続登記登記をすることによって権利関係が明確になり、このような弊害を防ぐことができるとともに、不動産を円滑に利活用することができます。

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