神戸地方法務局・兵庫県人権擁護委員連合会では、皆さまに広く人権について考えていただきたいとの願いから、人権メッセージを募集したところ、思いのこもった作品が311通寄せられました。
審査員による厳正なる審査の結果、次のとおり入賞作品が決定しましたので、発表いたします。
たくさんのご応募ありがとうございました。
入賞作品につきましては、作品集等に掲載し、今後当機関が行う人権啓発活動において広く活用させていただきます。
本ページに掲載した作品の転載をご希望の方や、作品集がご入り用の方は、人権擁護課企画係(078-392-1821(代表))までお問い合わせください。
入賞作品集はこちら
小坂 晴基 様(宍粟市・9歳)
●作品
「たからもの」たんにんの先生のクラスのおたよりの題名です。
「たからもの」心がうれしくなります。みんなだれかの「たからもの」みんなみんな大切な1人1人だよ。ぼくもたくさん「たからもの」を見つけて、 いっぱいえがおになるよ。
●作者の思い
みんな なかま 1人じゃないよ。
くもえま 様(神戸市・21歳)
●作品
小学生の頃、私にはYちゃんという友達がいた。彼女は優しくて、一緒に遊ぶと楽しくて、私は彼女のことが大好きだった。彼女は障がい者だった。いつもYちゃんとの時間を優先する私は、やがて、白い目で見られるようになった。 なんで、あの子と遊ぶの。私はYちゃんを避けた。悲しそうな彼女の顔が今でも、忘れられない。
●作者の思い
Yちゃんにしたことは、彼女の気持ちを考えず、自分ばかり見ていた結果でした。大好きだったのに、まわりの目に耐えられず、私はYちゃんを裏切ってしまった。あのとき、周りではなく、Yちゃん自身を見て行動できたなら、と強く、強く後悔しています。皆さんには同じ後悔を絶対にしてほしくないと思っています。
中田 彩花 様(神戸市・15歳)
●作品
「保身」のための匿名。それを「攻撃」するための匿名へと、使途が顕著になってきている。日頃の憂さ晴らしなのか、はたまた相手に対する戒めのつもりなのか。「自分がされて嫌なことは、人にもしたらあかんねんで」小さい頃に誰もが言われたこの教訓、そんなに難しい?
●作者の思い
世の中は今、誹謗中傷にあふれている。匿名だということを利用して言いたい放題している人たちに少しでも考えを変えてほしいと思った。
衣織 様 (洲本市・9歳)
●作品
「めがね楽しみ。新しい自分に出会える気がする。」わたしのことを心配する両親をびっくりさせたこの言葉。しあわせか不こうかをきめるのは、他の人ではなく「わたし」です。わたしは、めがねをかけて見える世界も気に入っています。
●作者の思い
わたしたちはのぞんで目が悪くなったり、しょうがいを持って生まれてくるわけではありません。だから、どんな自分もすきだと言ってもいい世界だったらいいなぁ。
みかん 様(神戸市・16歳)
●作品
「自分も愛せないと他人も愛せない。」祖母が私に言ってくれた言葉です。 自分の欠点も認めてあげ、愛してあげる事ができてこそ他人の事も認めてあげられるのだと言う言葉にすごく心動かされました。愛があるから私達は分かりあえるのだと思います。
●作者の思い
祖母からもらった大切な言葉をたくさんの人に知ってもらいたいと思ったから。
フクアキ 様(神戸市・40歳代)
●作品
四肢まひの私は体調や生活のために、自らの考えを主張する時がある。相手との立場の違いや気質、相性によっては「わがままに思われている」に違いない。穏やかに事情を説明して笑顔で「ありがとう」と伝え続ければ気持ちが通じるのかな。
●作者の思い
立場や考え方の違いによって、どこまでが「人権とは?」と生きていく上で考えてしまう。でも行き着く末は、事情の説明と感謝の徹底だと考える。
ハル 様(神戸市・10歳代)
●作品
「同性カップル」と人はみな言うけれど、わざわざ「同性」と付けなくてもいいのではないだろうか。同性だろうが異性だろうが、皆、お互いのことが好きだから、ただ一緒にいるだけで幸せだからカップルになったのに、「同性」というだけで、異性のカップルとは違う扱いを受けるのは、何故なのだろうか。
●作者の思い
同性カップルだろうと、異性のカップルだろうと本質は変わらないのに、何故、違うものとして扱われるのだろうと思ったから。
佐治 千寿 様(神戸市・15歳)
●作品
インターネット上で人は、何でも思ったことを書き込んでしまう。匿名でも書き込めるインターネットにより、一生の心の傷を負ってしまったり中には命を落としてしまう人もいる。匿名という仮面を武器に、心ない言葉を投げかけるのは、大きな罪である。
●作者の思い
インターネット上で増え続けている誹謗中傷によって、たくさんの人が傷ついたり、命を落としている現状はあってはならないと思う。「匿名」だから何を言ってもいいというわけではないし、「匿名」でなくても、人が傷つくことは言ってはいけないので、それを伝えたい。
近藤 太一 様(西宮市・29歳)
●作品
少しだけ手を貸してあげたら
ありがとうって言われた。
それだけで少しだけ心があたたかくなった。
だから手伝ってくれたらありがとうを言う。
そうやってお互いを温めあって、まっくらな夜に少しだけ明かりを照らすありがとうの太陽を作りたい。
●作者の思い
誰かの助けを必要として、お礼を言うのは少し恥ずかしいかもしれません。 でも、ありがとうといえば、手を貸してあげた方もよかったと思うはずです。
そうやって一期一会でもありがとうと言えるような関係性をつくって、たくさんの人たちが手を貸しあってあげる、そんな優しい日常をつくっていきたいと思いました。
近藤 音花 様(神戸市・17歳)
●作品
当事者になって初めて
視覚障害者のことを知った。
家族や友達、周りの人は私のことを知ろうと勉強してくれた。
障害者はもっと伝える努力が
健常者はもっと知ろうとする努力が必要だ。
それが共生社会の実現への
第一歩だと思う。
●作者の思い
障害者と健常者が積極的に関わり、お互いを尊重し支え合う社会になってほしいと思っています。
がっそ 様(たつの市・35歳)
●作品
「しわの数は苦労の数。その分だけ人に優しくなれる。」と皮膚炎で手や顔がボロボロなのを悩んでいた小学生の私に母は言ってくれた。私にとって人権は認めてもらうこと。他人の弱い部分や障害を正確に理解し、認め合いゆずり合える、そんな人でありたい。